かーぎの日記

どこかのWebデザイナーの気ままなブログ

メジャーじゃないバンドの良さに気づいた話

この間久々にライブに行った。

友達がロゴのデザインを担当したというバンドと、他2組による、コラボライブ企画だった。

 

f:id:kaaagi:20190409180651j:plain

 

場所は渋谷。

満員電車のような街だと思った。人がとにかく多くて。

やわに生きてちゃ、街の圧に押しつぶされてしまいそうで、ビクビクしながら歩いた。

 

ライブに行くこと自体がもう3年ぶりくらいだから、本当に今日は楽しめるのかと不安を抱きながら、会場の「7th FLOOR」に向かう。

 

まずドアを開けて驚いた。

 

 

椅子がある。

 

 

もう今日は跳ぶ気満々だったから、人を持ち上げたり押し合ったり、汗と爆音で揉みくちゃになるだろうと覚悟していたから、動きやすい服&小さなカバン&タオルで来たのに、なんじゃこのオサレな会場は。ララランドか。

 

ドリンクを手にし、柔らかな椅子に身を委ねた。渋谷の圧によって疲れていた心が、小さな“ハコ”の、穏やかな空間で溶けてゆくのを感じた。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー 

 

お目当のバンド「KOIBUCHI MASAHIRO」はトップバッターだった。

 

爆音。 ドラムが弾け、 ギターが鼓膜を揺らす。
ダウンロードして聴いてた曲に心が踊る。ボーカルの電子的とも取れる声は、リアルに存在する音だった。

 

録音とはまた違う、熱気と共に聴く音楽。日々疲れることは色々とあるけれど、こうやって人は生きていくのだなぁ、と思った。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー 

 

ここから先が一度も聴いたことの無い、知らないバンド。

「Ribet towns」「yule」

 

私は音楽や流行に対して、積極的に知ろうとする姿勢が弱い。お茶の間に何度も流れるようなメジャーソングかアニメの歌、友達が教えてくれた曲でない限りなかなか知らないから今回のようなバンドも知る機会が無かった。

 

聴いた後の今、それを反省している。

世界にはたくさんのアーティストがいて、世界中で聴かれてないにせよ、“良い音楽”がまだ眠ってるんだ。

 

偶然にも、全く知らなかったその2つのバンドは見事に私のツボだった。

 

民族音楽のような「Ribet towns」。メンバー数は10人を超え、賑やかな、可愛らしい世界観で音楽を作る。バンド、というより音楽グループ、というニュアンスがしっくりくる。普段は京都で活動しているらしいので生で聴くことができてとってもラッキー。元から民族っぽい音楽が好きで、Youtubeなんかで漁っては定期的に聴いていたので今回きちんと生で聴けて最高だった。聴き終わった後、すぐにCDを買った。

 

森のせせらぎのような「yule」。優しい男性ボーカルと清らかな女性ボーカル2人の雰囲気がとても良い。表現に“森”なんて比喩を使うほどに、名言し難い素敵な個性を持っていて、どうしてメンバー全員でこの形を目指すことができたんだろうと思った。(“方向性の違い”とか、好みの違いで一つにまとまるの難しそうだなぁって。)

Enyaが好きで、とめどなく音が流れ続ける感じや、澄んだ女性の声が心地よかった。日々のストレスが浄化されていくのを感じてちょっと泣いた。CDを買った。

 

f:id:kaaagi:20190409185853j:plain

 

前に音楽を広めたい、という人に取材をした。

その人は、自分の音楽イベントやDJ活動を通して、音楽の輪をもっと広げていきたいと言っていた。

 

今回、人に誘われて私も新しい音楽に触れ合えたわけだが、それのなんと心地よいことか。好きな音楽に出会えるってこんなに嬉しいことなんだ、生で聴くってこんなに良いんだ、音楽って素敵だ。改めて気づかされた。

 

最初は、((知らないバンドに3,000円かぁ…ちょっと高い…))って思って私だったが、7th FLOOR を出た後の叫びはすっかり…

「3,000円じゃ安すぎる!!!!!!!」

 

まだ痺れる鼓膜と脳でボーッとしながら、渋谷の街を後にした。

 

 

音楽って良いな。

 

 

(2019/04/09)